【マリンバスタジオ日記】演奏する佇まいの美しさ。アレクサンダーテクニークとマリンバ。

立川のマリンバスタジオアダージョの稲垣です。
夏の暑い中、マリンバの個人練習やピアノ合わせなどご予約が続いております。本当にありがとうございます。
先日、出勤前の早朝にライフワーク的に学んでいるアレクサンダーテクニークのオンラインレッスンを受けておりました。
アレクサンダーテクニーク(以下AT)は日本でも30年ほど前、書店でボディーマップの本が出回り認知されるようになりました。
簡単にいえば音楽家であれば
「いかに楽に演奏できるか?」
つまりーいつものパターンから抜け出す方法ーのようなこと。でもボディーワーク?とも言い切れないものです。
写真の著書「存在に触れる」の著者トミー・トンプソンさんは、ATレッスン時にはその人の『美しさ』に触れると書かれています。
その一言に触れて以来、この本は私の「お守り」になりました。
私自身、歌のレッスンをさせてもらうときは、いつも『美しさ』のようなものに触れる気がしていたからです。声の響きの前に、佇まいや瞳の奥、そして纏っている体の空気…そういったこと。技術になる一つも二つも前のものなんですよね。
前置きが長くなりましたけれどオンラインのレッスンは、このトミーさんのレッスンでした。
オンラインであっても、その空気は時空を超えて伝わってきました。これがつまり真実だと思いました。何を伝えるか受け取るか…の前に存在の質のようなものが行き交うんですね。もう何かを質問して答えてもらわなくちゃ!なんて焦ることさえありませんでした。
多分、皆さんが先生からレッスンを受ける時もそのようなことが起こっているんだと思います。特段そのことに注意を払わないだけで。ATではそれをあえて言葉にしたり話題にしたりしている気がします。
そしてATレッスンで言われる(特にトミーさんが言う)「定義の保留」という行為。何もしないという行為、マイナス?ニュートラル?に佇むことが楽に演奏することに確実に繋がっていくんです。
私もマリンバはブランクがだいぶあって、手首が硬くマレットの重みを上手く感じられずにおります。けれど多分この辺りもまず演奏しようとした瞬間に体がどんなふうに動こうとするか…ここに立ち止まって見ることが大切のようです。
このあたりはまた次回書いてみようと思います。
まだまだ暑く、スタジオの外階段は照り返しでクラクラするほどです。
今日も本番を控えた方の練習が続いています。
夏の素敵な思い出になりますように…。では。


